生物は時間を逆行している

「生物は時間を逆行している」

実際には生物が時間を逆行しているわけではありませんが、そのように見えることがあります。これは、生物が目的を持っているように感じられるためです。実際に目的を持っているわけではなく、そう見えるだけです。しかし、目的は未来にあるため、それに向かって物事が進んでいるように見えるのです。実際には、目的を理解する知性体がその行動を担っているだけであり、環境を含めて考えると、物理的には何も逆行していません。

生物が目的を持っているとして、物質や機械はどうなのでしょうか。エントロピーが減少していると言っても、全体で増大すれば物理法則を満たしていることになります。エントロピーが減少するのは生物現象だけではなく、物理現象でも局所的に減少することがあります。エントロピーについて、簡単な数式を用いて少し専門的に説明されると、より理解が深まるかもしれません。自然科学から哲学にアプローチすることは素晴らしいことですが、より多様な視点を持つと議論がさらに豊かになるでしょう。

目的は本質的に主観的であり、これは科学ではなく哲学の領域です。エントロピーが自発的に局所的に減少する現象が細胞生物以外にもあることは確かですが、議論の簡略化のために省略されることがあります。哲学的な議論は、自分自身の主観だけを問題にするのではなく、多様な視点を取り入れることが重要です。